XHTML 用語集 --- Index

作者の独自の偏見による用語集で、正確性に欠ける部分があると思いますが、あしからず。この章では他のページから参照されていますので、必要なときだけ利用されることをお奨めします。ここで示されている文章だけでは、その前後関係があやふやになっています。


API
API とは、Application Programming Interface の略で、プログラムが別のプログラムと通信するためのインターフェイスのことを呼びます。
たとえ ば WindowsOSは、アプリケーションが各種の OSのサービス(ファイルI/Oやメモリ管理など)を利用できるようにするために、サービスの窓口を用意しています。これが API なのです。
一般的な OSでは、関数の呼び出し形式により、サービスの利用を可能にします。これに対しオブジェクト指向インターフェイスを持つ OSでは、関数の呼び出し方式ではなく、オブジェクト間のメッセージ送受信によって通信を行うようになっています。
DOMは、XMLパーサにアクセスするための APIの1つであると考えられます。

Database
大量のデータを効率よく管理するためのソフトウェアで、カード型、リレーショナル型などがあります。パーソナルコンピュータ上のデータベース・ソフトウェアとして有名な File Maker ProMS Accessは、カード型データベースの代表的ソフトウェアとして挙げられます。
リレーショナル型データベース (RDB) とは、あるレコードを他のファイルのレコードと関連づけして処理を行なうデータベースです。データベース同士を結合したり、データベースから特定のフィールドを取り出して別のデータベースを作ったりできます。
また、オンラインデータベースでは、通常電話回線を通してアクセスします。営利目的で情報を提供する商用データベースには、新聞記事、雑誌記事、人物・企業情報、文献などの情報が検索できるものなどがあリ、ユーザはキーワードやコマンドを入力して目的とする記事などを検索し、データをダウンロードしたり FAXへの出力サービスを依頼したりします。コンピュータ通信から利用できるものもあり、NIFTY-Serveなどは全国紙、地方紙、専門紙、通信社など国内外のさまざまな商用データベースへのゲートウェイサービスを行なっています。

MathML
MathML(Mathmatical Markup Language; MathML) とは、数学用マークアップ言語を定義するものです。 MathMLXML の応用の一つで、数学的な表記をする際に、構造と内容の両方を書き表すことができるものです。 HTMLがテキストに機能性を与えたように、数学の情報が Web上で公開し受信され、処理されるようにすることが MathML の目的です。 現在は、Version 2.0 が公開されています。
詳しくは、http://www.w3.org/Math/ を参照してください。(英文)

SVG
SVG(Scalable Vector Graphics) というのは、W3Cが提唱する、新しい可能性を秘めた、Webグラフィックス用のXMLベースの言語です。
SVGの大きな特徴として次の点が挙げられます。
絵のようなオブジェクトはオブジェクトをレンダリングする前に グループ化、スタイル化、変形、合成などが可能となっています。 また、ネストされた変化、クリッピングパス、αマスク、フィルタ効果、テンプレートオブジェクトがサポートされています。
SVG はインタラクティブ、ダイナミックに描くことが可能で、記述やスクリプトを経由してアニメーションを定義しできます。
SVG を表示する高度なアプリケーションはスクリプト言語を使って SVGDocument Object Model (DOM) にアクセスすることが可能であり、DOM は全てのエレメント、アトリビュート、プロパティに 完全にアクセスするインターフェースを提供します。 マウスが重なった、クリックされた などの色々なイベントハンドルはどのような SVG の グラフィカルなオブジェクトにでも割り当てることが可能です。その他の Web規格との互換性とその規格との連携を使って、同じ Webページ に同時に XHTML と SVG のエレメントを書きこむことができるスクリプト言語のような特徴などがあります。
ただし、SVG は画像コンテンツのための複雑な言語です。なお、現在では、SVGを表示させるためのプラグ・インが必要となっています。
詳しくは、http://www.w3.org/TR/SVG/intro.html を参照してください。(英文)
追記: 2003年1月14日 SVG 1.1 が勧告されました。

Schema
XMLスキーマ定義言語を使用すると、XMLドキュメントのための構造やデータ型を定義できます。
XMLスキーマは、最上位の schema要素で構成されます。schema要素定義には、次の名前空間を含める必要があります。
     http://www.w3.org/2001/XMLSchema
XMLや SGMLは構造化文書を記述するマークアップ言語を作成するための「メタ言語」であり、それ自体は個々の要素の意味や関連性などを定義していません。
実際に文書を作成するためには、文書中でどのような要素や属性が使われているかなど、具体的な文書構造を定義しなければなりません。この構造を記述するために使われる言語がスキーマ言語なのです。
SGMLや HTMLでは DTDと呼ばれるスキーマ言語が使われ、HTMLの定義などに利用されてきました。SGMLから派生した XMLでも、DTDが使われます。しかし、データ型が定義できない点や、文法が XMLと無関係である点など様々な欠点が指摘され、より強力で XML仕様と整合性のある言語の開発が待望されていたのです。
XML関連技術の標準を策定している W3Cでは「XML Schema」と呼ばれる新たな言語の開発を進めていますが、仕様が複雑で標準化は難航しています。
XML Schemaの構文は XMLと同じで、データ型の定義や名前空間が扱えるなど、DTDにはない特徴を持っています。
これに対し、DTDの弱点を克服し、XML Schema並みの記述性を兼ね備えていながら、非常にシンプルな構造の言語として「RELAX」という言語が注目されています。
構文はXMLと同じで、データ型の定義や名前空間が扱えるなどの特徴を持っています。日本発の技術として、国際標準化機構 (ISO) の標準となることを目指しています。

SQL
リレーショナルデータベース操作言語の1種。もともと IBMの System-Rと呼ばれるリレーショナルデータベースシステム用の構造化問い合わせ言語 (Structured English Query Language)、のちに Structured Query Language) に端を発しており、そこから SQLという名前が付けられました。現在では、ANSI、ISO、JISで仕様が定義されており、その名前も、Strucctured Query Languageの略ではなく単に SQLという固有の名前として合意されています。
SQLを用いることで、表の定義やデータ操作、関係演算など、リレーショナルデータベースに関するほとんどの操作を機械可読なテキストとして記述でき、これにより、データーベースそのものと、データベース管理システムとの関係を抽象化することが可能となります。本来は、この SQLの性質によって、SQLで記述されてさえいれば、異なるデータベース管理システムへのデータベースの移行が容易に行なえるはずですが、実際には、各データベースシステム固有の機能などを追加して SQLそのものが拡張されており、単純な移行は事実上不可能となっています。SQLのメーカー方言としては、Oracle社の PL/SQLなどが有名です。

XML Parser
XML文書を、アプリケーションソフトが利用しやすい形に変換するソフトウェアで、別名 XMLプロセッサとも呼ばれます。変換時に、XML文書が文法に照らして正確に記述されているかどうかを同時に検証する役目を持っています。XML制作者には必須のツールです。
XML文書はテキストファイルの形で存在するため、そのままソフトで利用することができません。個々のソフトの中に XML文書を解釈するプログラムを持たせる方法もありますが、XMLは一定の形式が定められているため、汎用的な解釈プログラムである XMLパーサによって変換したデータをソフトが使うようにした方が効率が良いのです。アプリケーションソフトで XML文書を扱う場合には、直接 XML文書を読むのではなく、XMLパーサを介するのが一般的になっています。
IBM社の「XML Parser for Java」Microsoft社の「MSXML」などがよく知られており、中には XMLの作成や編集の機能を持ったものもあります。この他にも多く市販されています。

XSL
XSL(Extensible Stylesheet Language) は、XML文書に対してスタイルを設定して、画面や印刷するための書式を整えたり、組み版を行うための仕様です。
XSLは大きく3つの部分に分かれています。XML文書の変換を行う XSLT(XSL Transformations)XSLTの中で XML文書内の特定の要素などを指定するときに使う XPath(XML Path Language)、そして組み版の指定を行うための XSL-FO(XSL Formatting Objects) などに分けられています。しかし、XSLTXPathは独立した仕様として存在しているため、現在では XSLXSL-FOの意味で使われています。 W3Cでも XSL-FOの内容が XSL仕様の名称で策定され、2001年10月に勧告となりました。
XSL-FOHTML用のスタイルシート言語 (Cascading Style Sheets = CSS) と異なり、SGML用のスタイルシート言語である DSSSLの流れをくむもので、CSSは、HTMLの要素等に対して、どのような色やデザインを適用するかを記述しますが、XSL-FOでは、変換言語 (XSLT) を用いて、元の XML文書を全く別個の XSL文書に置き換えて、それを元に表示や印刷を行なったりします。
XMLではこのように、データとしての XML文書と、それを整形するためのスタイルを分けているため、1つのデータからさまざまな出力を作り出すことができる特徴を持っています。

XSLT
Extensible Stylesheet Language Transformations の略。XMLのスタイルシート言語である XSLには、もともと変換言語としての機能と、実際にテキストをフォーマットする言語の2種類の言語が含まれていました。この中で、変換言語の部分は非常に有用で、XSL以外の目的でも役に立つことから、分離独立し、XSLTとなりました。1999年11月に W3Cの勧告となっっています。
XSLTは、任意のXML文書を読み込んで、それを加工して出力する簡易なスクリプト言語として使用することができます。たとえば、ビジネスデータを読み込んで、それを SVG形式で書き出すことでグラフを自動作成する、といった使い方も可能です。
また、出力は XML文書とは限らず、プレーンテキストや HTMLを出力することができ、そのため、XML文書を HTMLに変換するために使用されることも多いようです。
しかし、XSLTは万能ではなく、あくまで、スタイルシート変換用の言語であり、すべてのニーズに対応するわけではありません。


初版更新日 2002/12/22   最新更新日 2003/10/19
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