毎週金曜日配信 What's New 2002/6/28 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 今週の課題■Webで扱う色 ◆基本・・16進数における色の設定 16進数とは、16になった次は1つ繰り上がるという変則的な数字の進数です。 私たちが使い慣れている10進法は、9の次が10になるというものですが、16進法 は英字を使った表記になります。 10進法 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 16進法 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 A B C D E F 16進法は0から始まりFで繰り上がり 17 は 11 となります。 色の数値は2桁で表わされていますので、00〜FFまで使われます。 したがって FFは16X16となり、256になります。 (実際には 0〜256) つまり、8ビットであることが分かります。(2の8乗=256) コンピューターの色はR(赤)G(緑)B(青)の「光の3原色」で構成されて おり、それぞれを2桁の16進数で決められています。数値が低いものは発色が弱 く、高いものが発色が強いということになります。 記述方法はいたって簡単で、最初の2桁がR(赤=Red )、G(緑=Green)、 そして、最後の2桁がB(青=Blue)となります。 それぞれの数値の頭に 「#」を付記して「カラーコード」と呼びます。 例えば、 #000000 はRGBがすべて発色していないということになり、黒になります。 また、 #ffffff はRGBすべてが発色して、白になります。光は3原色を混ぜると白 になるわけです。このへんは印刷の色とは異なります。あくまで「光」です。 白の、#ffffff ということは、R(赤)が255、G(緑)が255、そしてB(青) が 255という数値であることが分かります。(255は0から始めて256番目) と、するとRGBそれぞれを、256X256X256 で 16,777,216色が発色できるこ とになります。すごい数値ですね。これを24ビットフルカラーと呼びます。 24ビットとは2の24乗ということが分かります。 赤だけを表示する場合は、緑と青を発色させない(オフ)にすればいいのですか ら、#ff0000 となります。数値に表すと、rgb(255,0,0) になります。
光の色の3原色は、赤、緑、青です。 印刷と違って光の色は、重ね合わせると 明るくなります。 パソコンに内蔵されているグラフィック カードは、このように光を発色させて 表示しています。 |
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black: #000000 |
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silver: #c0c0c0 |
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grayr: #808080 |
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white: #ffffff |
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maroon: #800000 |
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red: #ff0000 |
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purple: #800080 |
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fuchsia: #ff00ff |
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green: #008000 |
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lime: #00ff00 |
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olive: #808000 |
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yellow: #ffff00 |
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navy: #000080 |
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blue: #0000ff |
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teal: #008080 |
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aqua: #00ffff |
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上記16色は直接カラーネームで指定して安全に表現できる色です。念のためにカラーコードも付記しました。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ◆さっそくWebセーフティーカラーパレットやColoeNameを使ってページを作成し ましょう。先々週の講座で示したボックスを使います。 では、テキストエディタを立ち上げて次のようにタイプしてください。 コロン「 : 」、セミコロン「 ; 」を間違えないように。 <!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01//EN"> <html lang="ja"> <head> <meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=SHIFT_JIS"> <meta http-equiv="Content-Style-Type" content="text/css"> <title>色を使う</title> <style type="text/css"> <!-- body { background-color: white } p { font-weight: bold } p.test1 { color: maroon } p.test2 { color: #090 } p.test3 { color: rgb(255,255,255) ; background-color: green } span { color: #ff0000 } --> </style> </head> <body> <h2>色を使ったページです</h2> <p class="test1">茶系の色の文字で書きました</p> <p class="test2">青色の文字色です</p> <p class="test3">濃い緑色の背景色に白の文字色です。 でも<span>ここは赤色</span>です</p> </body> </html> 入力が終わったら保存します。今まで使っていたフォルダに test_5.html と、必ず拡張子 .html をつけます。 保存が終わったら、今作ったHTML文書 test_5.html をダブルクリックします。 表示がうまくいかない場合は、タイプミスが考えられます。もう一度確認してく ださい。 Sample
<body bgcolor="#00ff00">
画面全体の背景色を緑にする記述です。スタイルシートよりも簡単で楽ですが、HTML4.01Strictの宣言文では使用不可になっています。
W3C(World Wide Web Consortium =Web制作における文法の管理や様々な決まり事、草案などを提起、勧告している非営利組織 )では、HTML4.0以降、下記のように Web制作者に呼びかけています。
HTML4 では、HTMLの使用をコンテクストの記述に限るため、ビジュアルデザインを直接コントロールするタグや属性は将来的に使用しないことが望ましいとしています。つまり、記述を分離するためには、コンテクストの記述をHTMLで行い、ビジュアルデザインの記述をスタイルシートで行います。
<body bgcolor="#00ff00"> とはコンテクストに記述するために、HTML4.01で非推奨となっているのです。アクセシビリティについては、講座の中で適時取り上げていきたいと考えています。これはユーザがどのような環境であっても、コンテンツを正しく伝えるためのもので、W3Cが勧告する WAI(Web Accessibility Initiative) の中で制作者に強く求めているものです。