初心者のためのホームページ作り:第95号

                毎週金曜日配信 What's New 2004年6月11日
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  ┏              <第95号>

                banban@scollabo.com

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  当講座は、初心者や中級者が正しい文法と作法を身につけて、プロ級の本格
 的な Webページ作成に役立つことを目的に配信されております。

  当講座では HTML4.01、XHTML1.1、XML1.0 を中心とした文法が主体となって
 います。なお、このマガジンは等幅フォントでお読みいただくと快適に読める
 ようになります。

   今週のコンテンツ
    ■ 特集 --- Webデザインその1 情報バリアフリー
          Webデザインその2 バリアフリーのアーキテクチャー

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◆特集 (Webデザイン) 情報バリアフリー

 先週28日、国会において「改正障害者基本法」が全会一致で成立しました。こ
 の法律の骨子は、障害を理由とした差別を禁止すると明記し、障害者の福祉に
 関する基本的施策として、

   1.障害者の作業活動の場の拡充のための費用助成
   2.公共施設のバリアフリー化
   3.情報利用におけるバリアフリー化

  などを定めたもので、来年中に施行されることが決定しました。アメリカで
 は既にリハビリテーション法第 508条によって、ハードウェアや電子化された
 情報のアクセシビリティが義務付けられています。

 ■アクセシビリティとバリアフリー
 当講座で何度となく登場してきた「アクセシビリティ」とは、閲覧環境に関係
 なく誰でもいつでも自由にアクセスできるということが骨子となっています。
 特殊な機械やソフトウェアに頼らず、確実に送受信できることが可能であるこ
 とを基本として、ハード面では相当の進歩が見られています。

 バリアフリーとは、公共の施設やインフラなどが、身体に障害を持った人たち
 に対して自由で安全に行動できるよう工夫する「施策」を指します。駅の改札
 や階段、プラットフォーム、歩道や公共の建物を利用する際の安全性や使いや
 すさなどといったハードウェアにおける数々の「工夫」があります。

 ■情報バリアフリーの実現のために
 一方で Web社会が拡大し、個人の能力や技術レベルの差異が拡がったことによ
 り、各個人の個別のニーズを満たす基盤技術の存在が重要になりました。
  また、高齢者や身体障害者が情報にアクセスできないというソフト面での問
 題も顕在化しています。
  特に Webページでは、見た目の美しさや格好良さを追求するあまり、アクセ
 シビリティやユーザビリティを置き去りにする傾向が目立ち、デザイナーの自
 己満足に終始する有様です。

  こうした背景の中で、情報に対するバリア (障壁) を解消するための法律が
 制定されるのは、「今」の時代を考えると正当なのかもしれません。
  ですが、デザインの美しさを追求することとバリアフリーを実現することは
 決して相入れない案件ではありません。

  情報のバリアフリー化を達成するために必要なことは決して難しいことでは
 ありませんが、さりとて易しいわけでもありません。現在のページをブチ壊し
 て最初から設計しなおすという気概があれば、それこそ情報バリアフリー化の
 第一歩なのではないでしょうか。

 ■HTML4.01の理念
 インターネットの発展は、HTTPプロトコルと、URI(URL) と,、HTMLであること
 に今さら説明は要らないでしょう。初期のHTMLはテキストベースの非常にシン
 プルなマークアップ言語でしたが、W3C (World Wide Web Consortium) が発足
 した後に発表された HTML3.2は各ソフトウェアベンダーからの要求が実装され
 視覚レイアウトを中心とした魅力的なものでした。

  しかしながら HTML3.2は、本来のマークアップの原点から逸脱する変則的な
 ものでした。
  HTMLはもともとシンプルな論理構造を提示するものであり、見た目のレイア
 ウトなどを構築するものではありません。マークアップ言語の原点とは、

  ・物理的なレイアウトではなく論理的な文書構造を反映する
  ・コンピュータと人間が理解可能な形式でなければならない

  こうした要求を満たすために本来の姿に立ち返った HTML4.0 が発表され、
 さらにアクセシブルなマークアップを実現する HTML4.01 が相次いでリリース
 されました。

  HTML4.01では数々の新機軸が実装され、特殊な技術を使うことなくバリアフ
 リーな文書を作成することができます。その仕様は異なるコンピュータやソフ
 トウェアの銘柄に関係なく正しく情報が伝わる仕組みを持っています。

  視覚的なレイアウトをマークアップから分離することで論理的な文書構造を
 維持し、別途スタイルシート(CSS) を利用することで、より魅力的なレイアウ
 トを提供することが可能です。


◆情報バリアフリーのアーキテクチャー

 ここではアクセシブルなページ作成のための基本的な考え方をガイドラインと
 して集めました。誰でも、どんな環境でも閲覧可能なページ作成のために役立
 つ様々な工夫について解説します。
  (過去の記事と重複する場合があることをお断りします。)

 ■文字
 視覚障害者の方が利用している音声ブラウザ (音声読み上げのソフトウェア) 
 や点字ブラウザ (点字出力ディスプレイを使用) では、以下のような特徴があ
 ります。

  ・1つの単語にスペースや強制改行がある場合、正しく意味が伝わらない。
  ・大文字だけの英文はアルファベットとして発音する。
  ・文書の冒頭で使用言語が指定されない場合に、正しく読み取れない。
  ・特殊な記号や機種依存文字は、環境によってはリスクが伴う。

  テキストは情報を手軽に伝えるための手段として大変有効ですが、使い方を
 誤ると情報にアクセスできない場合があります。

  単語にスペースを入れる場合にはスタイルシートの letter-spacing属性を
 使いましょう。例えば「北海道」を「北 海 道」とした場合、音声読み上げ
 ソフトでは「きた、うみ、みち」と発音してしまいます。

  音声読み上げソフトでは英文を大文字で記述すると、すべてアルファベット
 として発音します。例えば「HOME」は、エッチオーエムイーと発音してしまう
 ので、本来の意味が通じません。意外な落とし穴です。
  この場合は「Home」あるいは「home」とするようにしましょう。

  HTML文書内の冒頭で利用する言語の種類を指定しなかった場合、音声ソフト
 の中にはその内容を正しく読み上げられない危険があります。
  <html lang="ja"> と明記して、言語を指定するようにしましょう。

  特殊な記号 (&、<、> など) や機種依存文字は表示上のダメージを伴います。
 半角文字も文字化けの原因となり、音声読み上げソフトでは正しく発音できま
 せん。また、意味のない記号の乱用は控えましょう。どうしても記号を使う場
 合、音声で読み上げられても理解できるようにするか、読ませない工夫を考え
 ましょう。
  なお、以下の記号はほとんどの環境で再現することができます。

  、。,.・:;?!゛゜´`¨^ ̄_ヽヾゝゞ)〃仝々〆〇ー―‐/\〜
  ‖| …‥‘’“”()〔〕[]{}〈〉《》「」『』【】+−±×÷=≠
  <>≦≧ ∞∴♂♀∠⊥⌒∂∇≡≒≪≫√∽∝∵∫∬∈∋⊆⊇⊂⊃∪∩∧∨
  ¬⇒⇔∀∃° ′″℃¥$¢£%ʼn#&*@§☆★○●◎◇◆□■△▲▽
  ▼※〒←→↑↓〓 ♯♭♪†‡◯´`¨^

 ■フォント
 一般に言われるフォントとは、その銘柄 (フォント種) や大きさ、色などを表
 します。デザイン上、フォント種を指定する場面もあるでしょうが、現実的に
 は空しい努力といえるでしょう。
  何故ならば、指定されたフォントが閲覧環境で実装されていなければそれを
 表現できないからです。

  もっとも問題にしなければならないのがフォント (文字) の大きさです。高
 齢化を迎えている注意点として、閲覧者が自由に文字の大きさを変更できるこ
 とは大変重要です。
  加齢による目の衰えは誰にでも訪れます。一般的にお年よりは小さな文字が
 読みにくい傾向にあります。多くの Webブラウザは閲覧者が任意に文字の大き
 さを変更して快適に読める仕組みが盛り込まれています。

  しかし、制作者側で文字の大きさを「絶対値」で指定し待った場合には、残
 念ながら閲覧者側で文字の大きさを変更できない結果となります。ポイントや
 ピクセル、パイカといったような単位は文字の大きさを決め打ちすることにな
 ります。文字の大きさを指定する場合はできる限り「相対値」で設定すること
 が強く求められています。

 ■色
 背景色や文字色をカラフルに彩ることは多くのサイトで見受けられます。色は
 サイトの印象や性格付けに大きな役割を果たすほど重要な要素でもあります。

  ただし、色使いを誤ると閲覧者が困ることになります。特に色を組み合わせ
 る配色については十分な配慮が必要です。背景色を使う場合、他の要素 (テキ
 ストなど) との相関関係に注意しなくてはなりません。黄色い背景色に白色の
 文字色では情報にアクセスすることが困難です。
  また色弱障害者にとって、ある種の配色は何も見えなくなる場合があります。
 配色は補色の関係を十分に考慮して設定するようにしましょう。

  背景色を利用する場合には、必ず文字色も一緒に指定してください。どちら
 か一方ですと環境によってはまったく見えなくなります。つまり、閲覧者側で
 背景色や文字色を独自に指定していた場合、制作者側の背景色と閲覧者側の文
 字色が一致する場合も考えられます。背景色も文字も同じだったら、当たり前
 ですが文字を読むことができません。

  高齢になれば多くの割合で「白内障」を患います。好むと好まざるに関わら
 ず、ある種の宿命なのかもしれません。白内障を患うと明るい色が「痛く」感
 じます。目を開けているのさえ困難になるほど明るい色は辛いものです。
  背景色を白色、文字色を黒い色という組み合わせは一般的に広く普及した標
 準となっていますが、白内障患者にとっては「標準」とは言いがたいものです。
  ページ全体に背景色を用意することは、こうした高齢者にとって非常にあり
 がたいものです。

  色の指定は「色名」でなく、できる限り数値で指定するようにしましょう。
 例えば「Hotpink」や「Darkblue」などといった色名は Windows環境ならば再
 現することができますが、訪問者の環境は千差万別なので、必ずしもすべてで
 適用するとは限りません。

 ■画像や動画・音声
 画像には alt属性で代替テキストを用意します。さらに画像の詳しい説明には
 longdesc属性を使って、詳細な情報のある文書に誘導します。

  例:
  <img src="sample.jpg" width="250" height="180" alt="夏のナイアガラ"
     longdesc="niagara.html">

  longdesc属性は、視覚系ブラウザではサポートされていませんが、音声ブラ
 ウザでは有効に作用しますので、重要な情報を持った画像には利用する価値が
 あります。

  昨今のブロードバンド (常時接続高速回線) の普及により、リッチコンテン
 ツがもてはやされています。特に動画はその最右翼に位置するでしょう。
  動画を再生する場合、その多くでプラグイン・ソフトを使うことになります。
 Windows Media や QuickTime、Real や Flash など数多くのプラグインを利用
 する場合、閲覧者が容易にプラグインを取得できるような仕組みや説明を用意
 するようにしましょう。

  また、動画を閲覧できない訪問者のために、動画の字幕や音声といった代替
 コンテンツも用意するようにしましょう。

  動画や音楽などの音声情報は、閲覧者の操作で開始できるようにしましょう。
 特に動画は容量が重いため、受信時間が非常に長くなります。音楽の自動実行
 も場面によっては非常に迷惑になります。コンテンツの押し付けはできる限り
 控えるようにしてください。

 ■ナビゲーション
 トップページから各ページへ、あるいはページからページへの移動を表すナビ
 ゲーションリンクはできるだけ同じ位置で設定しましょう。同じ位置にあるこ
 とで訪問者は安心します。
  リンクにはなるべく下線を引いて、それがナビゲーションリンクであること
 を閲覧者に理解できるようにします。また、未訪問と訪問済みが分かるような
 色の工夫も考えましょう。

  まだ完成していないページに「工事中」などとしている場合があります。未
 完成であるならばリンクする必要がありません。閲覧者に余計な操作や通信費
 を負担させるのは厳に慎みたいものです。

  ページ数が増えてくるような場合には、「サイトマップ」を用意しましょう。
 サイトマップはサイト全体の構造が一目で分かるようにします。

  閲覧者は必ずしもサイトのトップページから訪問するわけではありません。
 ちなみに当サイトへの訪問者の実に7割の方が検索エンジンから目的のページ
 へ飛んできます。
  訪れた訪問者が他のページを閲覧したいとき、そのページに何もナビゲーシ
 ョンがなかった場合、作者も訪問者も残念な思いになります。特にフレームを
 利用する場合によく見られる現象です。トップページや関連するページへのリ
 ンクをすべてのページで用意するようにしましょう。

  Flash や画像でリンクを用意する場合、それらにアクセスできない閲覧者も
 います。ナビゲーションは代替としてのテキストを用意するようにしましょう。
  イメージマップでも同様にテキストのナビゲーションを設定してください。

  プルダウンメニューでリンク先を選択したとき、それが自動的に実行するの
 は視覚系ブラウザなどのスクリプトが利用できる環境に限ります。スクリプト
 が実行できない場合には、どこにも移動することができません。その点に十分
 考慮してください。

  リンクを用意するとき、そのリンク先が明確に理解できるようなテキストを
 用意しましょう。単に「ここ」とか「クリック」のような手抜きはダメです。

 ■見出しと段落
 私たちがインターネットにアクセスして情報を得る場合、そこで提供されるコ
 ンテンツのすべてを読むことは稀です。そのほとんどで「ななめ読み」してい
 るのではないでしょうか。
  ななめ読みとは、自分にとって必要なコンテンツだけを読むときの「読み飛
 ばし」です。実際の新聞を読むときも「見出し」を頼りに読み飛ばします。

  見出しを設定するとき、単にフォントサイズを変えるだけでは見出しとは言
 えません。 <font size="7">見出し</font> としているページを見かけますが
 これは見出しとは解釈されません。<h1>見出し</h1> としなければなりません。
 font要素はインラインレベル (文字列として扱う) 要素であり、構造をマーク
 アップするものではありません。

  見出し要素 (h1〜h6) を、フォントサイズの変化に使うのも明らかな文法違
 反です。ページ全部が見出しであるわけありませんから。
  また、最初に登場する見出し要素は必ず「h1」でなければなりません。決し
 て「h2」や「h3」が最初に登場すべきではありません。

  段落とは、まとまったある文章の集合を区切ったものです。いわば長い文章
 の中における1つ区切りとなるものです。強制改行を示す br要素を連発して
 あたかもそこが段落のように見せることがありますが、厳密には段落ではあり
 ません。強制改行を連発するのはみっともないものです。
  通常段落は p要素を使います。一般的なブラウザでは前後に改行と余白が表
 示されますが、それはブラウザの仕様によるもので、HTMLの仕様ではありませ
 ん。そのことに目をつけて </p> だけを使って余白を設けるのは間違いです。

  見出し要素にせよ段落要素にせよ、その文字の大きさや余白の設定はスタイ
 ルシートで可能です。見出しや段落を別の目的 (レイアウト用) に用いるのは
 閲覧環境よっては混乱を起こす要因となります。

 ■フォーム
 アンケートや質問の受付などで利用されるフォームは、音声ブラウザなどの非
 視覚系ブラウザが少々苦手とするところがあります。
  例えばキーボードしか利用できない環境では、各入力フォームを上手に移動
 できないことがあります。適切なアクセスキーやタブの移動を可能できるよう
 にしましょう。(関連属性 accesskey、tabindex属性など)

  また入力フィールドが近すぎてしまう場合、音声読み上げソフトでは同一の
 入力フィールドとして読み上げてしまう危険があります。入力フィールドの配
 置に考慮してください。

  入力フィールドにラベルがない場合、音声や点字ブラウザでは何を意味して
 いるのか、何を入力していいのか理解できないことがあります。HTML4.01では
 label要素が定義されているので、適切なラベルを用意しましょう。

  送信ボタンなどに画像を利用している場合、適切な代替テキストがないと非
 視覚系ブラウザでは操作することができません。画像には必ず alt属性を使っ
 て適切なテキストを用意してください。

  テキスト入力領域にデフォルト (初期値) が設定されていないと、音声や点
 字ブラウザでは意味が通じなくなる場合があります。テキスト入力フィールド
 には適切なデフォルト値を設定しましょう。

  例:
  <textarea>ご質問はこちらで入力してください。</textarea>

  フォームにアクセスできない場合、代替となる通信手段を用意しましょう。
 例えばメールや FAXなどを明記して、フォームの代替となる手段を用意します。

 ■表組 (テーブル)
 音声や点字を扱うソフトウェアはテーブルのレンダリングが非常に苦手です。
 視覚的なレイアウトをテーブルで利用した場合、直感的に把握することができ
 ず操作することが難しくなります。
  この節では、テーブルを利用する際の注意点について解説します。

  テーブルを表として提供する場合、各セルがどのような構造で提示されてい
 るかを設計する必要があります。

  テーブル全体の概要を示す summary属性を使って、非視覚系ブラウザに対応
 させましょう。視覚系ブラウザでは summary属性をサポートしませんが、音声
 読み上げには非常に有効です。

  例:
  <table summary="情報バリアフリーを実現するための工夫">

  表としてのテーブルには「表題」と「見出しセル」を明記しましょう。表題
 は caption要素、見出しセルは th要素で行います。また th要素に見出しとし
 ての概要を示す abbr属性を使って行います。

  例:
  <table border="1" summary="情報バリアフリーを実現するための工夫">
	  <caption>情報バリアフリー・アーキテクチャー</caption>
  <tr><th abbr="バリアフリーを実現する">課題</th>
    <th abbr="課題の説明">意味</th></tr>

  音声ブラウザなどでは、各セルに示されるデータがどのような意味を持つの
 か理解できない点があります。そうした欠点を補うために、見出しやデータを
 構造化し、各セルと見出しなどを関連付けることによって快適な表を提供する
 ことができます。
  セルの関連付けは scope属性で示します。見出しで示された内容のデータと
 データセルで示された情報を関連付ける手軽な方法です。
  見出しのデータが下側に展開される場合は scope属性の値を「col」、右側
 に展開される場合は「row」を指定します。

  見出しセルとデータセルの関連付けは、id属性と headers属性で行います。
 headers属性には、id属性で示された識別子を複数織り込むことが可能です。

 例:
 <table border="1" summary="情報バリアフリーを実現するための工夫">
	<caption>情報バリアフリー・アーキテクチャー</caption>
 <tr><th abbr="バリアフリーを実現する" id="kadai" scope="col">課題</th>
   <th abbr="課題の説明" id="explain" scope="col">意味</th></tr>

 <tr><td headers="kadai" scope="row">文字</td>
   <td headers="explain">特殊な文字や機種依存文字を使わない</td></tr>

  テーブルをレイアウトで利用するのは好ましくないとされています。テーブ
 ルはデータのすべてを受信しないとレンダリングを開始しないという性質があ
 り、データ量が多くなると閲覧者はそれなりに待たされる結果となります。
  特にレイアウトとして使った場合には、容量の大きい画像が配置されること
 が多々ありますので、受信時間はさらに増えることになります。

  テーブルのセルには、他のブロックレベル要素を配置することができ、大変
 便利な機能を有していますが、同じような表現方法は他の手段でも可能です。
 スタイルシートの「浮遊:float」や「絶対位置:position」を駆使すること
 でテーブルで描くレイアウトを構築することができます。お試しください。

 ■スクリプト
 音声や点字、あるいはテキストブラウザなどといった非視覚系ブラウザでは基
 本的にスクリプトに対応していません。
  また、セキュリティの観点からスクリプトの実行を「オフ」にしている閲覧
 者も少なくありません。
  ちなみに WindowsXP Service Pack 2 Bata版では、デフォルトで ActiveX 
 やスクリプトの実行を「オフ」にしています。

  重要な情報伝達手段としてスクリプトを用いる場合には、スクリプトに対応
 していない環境に配慮し、代替のページやコンテンツを用意しましょう。代替
 のコンテンツを用意する場合には noscript要素を使います。

  例:
  <noscript>
    <p>ここでは JavaScriptによってスライドショーを表示しています。誠に申
   し訳ありませんが、あなたの環境ではそれを実現することができません。
   こちらのページに押すすみください。
    <a href="sample.html">スライドショーの内容を提示します。</a>
    </p>
    </noscript>

  スクリプトは様々な形式があります。JavaScript、VBScript、JScriptなど
 その仕様は多様です。また、JavaScriptはバージョンによる微妙な違いもあり
 ます。閲覧者の環境を考慮し、どのようなハードウェアやソフトウェアでも実
 行が可能な仕様を選んでください。
  スクリプトにエラーがあると実行途中で止まってしまうことがあります。そ
 の情報が重要である場合には、スクリプトの構文を十分チェックし、異なるソ
 フトウェアでの検証を行うように心がけましょう。

 ■インターフェイス
 コンピュータのディスプレイ、キーボード、ポインティングデバイスはそれを
 操作する人にとって重要なインターフェイスになります。つまり、人間と機械
 を同期させる大切な役目を担っています。
  インターフェイスは個人が自由にカスタマイズできます。それは個人にとっ
 て使いやすい環境を手にするために行われます。

  せっかく自分なりの環境を設定して使っているインターフェイスを、スクリ
 プトなどで勝手に変えてしまうのは非常に迷惑であり愚かな行為です。
  画面を最大化、あるいは最小化、マウスの形状を変える、あるいはマウスに
 画像が追いかける、キーボードからの操作ができないなど、少なくない Webサ
 イトで閲覧者のインターフェイスを無視する傾向が見られます。

  また、マウスしか受け付けないナビゲーションやフォームでは、上肢障害が
 ある方や高齢の方には苦痛が伴います。特に Flashだけを使って提供するナビ
 ゲーションや、勝手にスクロールしたり点滅するようなコンテンツを控え、誰
 にでも操作可能なインターフェイスを構築しましょう。

  コンピュータのマニュアルに掲載されていないような新しい技術を採用する
 ときには、高齢者や障害者でも操作可能な方法を取り入れましょう。そうした
 ことを無視したとき、少なくない閲覧者が情報にアクセスできなくなる恐れが
 あります。できうる限り標準化されない技術の利用をやめましょう。

 ■W3Cで提供する技術を使う
 W3C (World Wide Web Consortium) は、世界中のソフトウェアベンダーや技術
 者、あるいは個人で形成される非営利の Web標準化を制定する機関です。
  現在のすべての Web関連技術の仕様は、ここで討議され、草案が練られ、十
 分な試用期間でテストされて最終的な「勧告:Recommendation」とされます。

  現在のすべての Web関連ソフトウェアは W3Cの仕様に準拠しています。正し
 くマークアップされたHTML文書であれば、ソフトウェアの銘柄に関係なく、そ
 の情報は正しく伝達されます。
  アクセシビリティやバリアフリーなページを作成するということは、何より
 も W3Cに準拠した技術を使うことにほかなりません。

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今回はここまで。

 今週のおさらいは Webページにも掲載しましたので、是非見ておいてください。
 Webページでは HTML文の実行結果のサンプルもあり、より分かりやすく説明し
 ています。あわせて過去の記事のおさらいも掲載しています。

  今週のおさらい
  http://www.scollabo.com/banban/magazine/rebiew_095.html

 次回は、6月25日に配信を予定しています。

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◆質問・ご意見ははこちらまで→ banban@scollabo.com

 なお、ご質問の際には、あなたがお使いのOS、ブラウザ、テキストエディタな
 ど、なるべく分かりやすく制作環境を明記していただけると回答しやすくなる
 と思います。
  ただし、個人的な事由により返事が遅れることがあります。ご了承ください。
 お急ぎの場合には、当サイト内の掲示板をご利用ください。きっと誰かが答え
 てくれると思います。

 発行者 ばんばん
 協力  スズキ・コラボレーション http://www.scollabo.com/
 配信エンジン まぐまぐ http://www.mag2.com/  (ID 0000090196)

  誤字・脱字・変換ミス・表現欠乏などには、平にご容赦願います。

 ■バックナンバー こちらで公開しています。
 プレーンテキスト  http://www.scollabo.com/banban/magazine.html
 各号のおさらい  http://www.scollabo.com/banban/magazine/
 アーカイブ    http://www.scollabo.com/banban/daf/archive.html
 まぐまぐ     http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000090196

 ■配信の変更・中止はこちらです。
 個別の手続きは受け付けていませんので、ご面倒でも各自でお願いできれば助
 かります。
  当サイトにて http://www.scollabo.com/banban/magazine/top.html
  まぐまぐにて http://www.mag2.com/m/0000090196.htm

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<えでぃた〜ず・る〜む>

 ある雑誌社からコラムの原稿依頼がありました。当初 600字以内ということで
 したが大幅に字数を超えてしまいました。字数に制限があるという原稿作成は
 慣れていないせいか実に大変でした。
  世の中にはたくさんのコラムニストや原稿執筆を生業としている人が多いよ
 うですが、字数制限の中で書き上げることはすごいことだなぁと感心します。

  その点メールマガジンはかなり自由度が高いので気が楽です。ただし、原稿
 を作成する時間がないのが唯一の悩みどころです。

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◆著作権について
 個人がご自分のPCに保存して利用する以外の記事の転載、引用は基本的に応
 じておりません。記事中の内容について、無断で使用することを固く禁じます。
  なお、記事中のスタイルシート、スクリプト、HTMLをご自分のページ作成に
 自由に使っていただいても差し支えありません。

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